71 事故当時84歳兼業主婦の被害者について、主婦の逸失利益を否定する保険会社に対し、主婦の逸失利益約700万円、最終支払額3400万円にて解決した事案。
死亡事故 :死亡事故 、80代女性、主婦
死亡
事故当時84歳兼業主婦の被害者について、主婦の逸失利益を否定する保険会社に対し、
主婦の逸失利益約700万円、最終支払額3400万円にて解決した事案です。


保険会社提示額 | - 万円 |
増加額 | - 万円 |
交通事故状況
被害者は、青信号に従い交差点の横断歩道を歩行中、対向方向から右折してきた四輪車に衝突され、頭蓋内損傷等によりお亡くなりになりました。
ご依頼者のご要望
被害者の相続人の方は、事故直後にご相談に来られ、保険会社との賠償交渉を依頼したいとのご意向を有しておられました。
受任から解決まで
当事務所にて受任後、裁判基準により各損害額を算出し、保険会社との間で賠償交渉を開始しました。
被害者は、相続人と同居して炊事、掃除、洗濯等の家事を担当していたことから、当事務所は、主婦としての逸失利益を請求しました。
しかし、保険会社は、被害者が有職者として約100万円/年の収入を得ていたことから、有職者としての逸失利益を賠償すべきとして、主婦としての賠償に応じることを否認しました。
その後、賠償交渉を継続した結果、最終的に、主婦としての逸失利益が認められたほか、慰謝料として2500万円(被害者本人分として2400万円、近親者分として100万円)が認められ、3400万円にて、任意交渉により解決しました。
主婦の逸失利益
死亡事故の場合において請求できる損害項目の1つに、逸失利益があります。
逸失利益は、「基礎収入額×(1-生活費控除率)×就労可能年数に対応するライプニッツ係数」により算出されます。
本件では、このうち、基礎収入について、主婦(家事従事者)として認定するか、もしくは、有職者として認定するかが争点となりました。
この点、赤い本は、主婦(家事従事者)の基礎収入について、
「賃金センサス第1巻第1表の産業計、企業規模計、学歴計、女性労働者の全年齢平均の賃金額を基礎とする。有職の主婦の場合、実収入が上記平均賃金以上のときは実収入により、平均賃金より下回るときは平均賃金により算定する。家事労働分の加算は認めないのが一般的である。」
としており、有職者もしくは平均賃金のいずれか高い方を基礎収入とすると説明されています。
そうすると、本件では、被害者の収入は約100万円であったところ、
これと平均賃金(平成25年の平均賃金は353万9300円です。なお、被害者が高齢である場合には、全年齢平均賃金ではなく、年齢別平均賃金が用いられることが多いです。)を比較すると、平均賃金の方が金額が高いため、平均賃金を基礎収入として逸失利益を算出することとなります。
しかし、実務上、被害者が有職の主婦である場合には、保険会社は、主婦としての損害賠償を否認することが多く、適切な損害額を受領するためにも、弁護士による賠償交渉を行う必要があると言えます。
なお、このような、主婦として基礎収入を認定するか、もしくは、有職者として基礎収入を認定するかという問題は、死亡事案以外にも、後遺障害事案における休業損害や逸失利益でも同じく問題となります。
当事務所では、有職の主婦の被害者について、主婦として損害賠償を請求して解決した実績が多くありますので、もし、保険会社との賠償交渉でお困りのことがございましたら、一度、弁護士までご相談下さい。


有職の主婦について、主婦としての逸失利益が認められました。
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