107示談金が約25万円から750万円に増額した事案
後遺障害等級併合11級 :脊柱(頸椎・胸椎・腰椎)と脊髄の障害 / 頚椎・胸椎・腰椎骨折 、60代女性、主婦
保険会社提示額 | 25 万円 |
増加額 | 724 万円 |
交通事故状況
被害者は、自転車を運転して信号機により交通整理の行われている交差点を横断中、対向方向から右折してきた加害車両に衝突され、第1腰椎圧迫骨折等の傷害を負いました。
ご要望
被害者は、加害者の勤務先から示談金として約25万円と提示されており、金額が妥当かどうか確認したいとしてご相談に来られました。
受任から解決まで
加害者から提示されている金額を確認したところ、主婦(家事従事者)の休業損害が認められていないほか、慰謝料が自賠責保険基準で算定されているなど、示談金の増額が見込まれました。
そこで、当事務所にて受任後、加害者との間で賠償交渉を開始しました。
当事務所の弁護士が粘り強く交渉した結果、主婦の休業損害が認められたほか、傷害慰謝料及び後遺症慰謝料ともに裁判基準満額まで増額し、既払金を除いた示談金750万円として、任意交渉にて解決に至りました。
解決のポイント
示談金が約25万円から750万円に増額しました。
慰謝料
今回のケースでは、示談金が、弁護士が介入する前は約25万円と提示されていたところ、弁護士の介入により750万円へ増額しました。
約30倍の増額です。なぜ弁護士が介入する前後で、示談金が大きく変わるのでしょうか。
交通事故によりケガをした場合、被害者は加害者に対して傷害慰謝料を請求することが可能です。
また、後遺障害が認められた場合は、傷害慰謝料のほか、後遺症慰謝料を請求することが可能です。
この点、慰謝料を算定するに当たっては、①自賠責保険基準、②任意保険基準、③裁判基準という3つの基準が用いられています。
3つの基準を比較すると、自賠責保険基準が最も低く、裁判基準が最も高い基準となっています。そうすると、裁判基準に基づき算定された慰謝料を受領することが望ましいのですが、保険会社は、弁護士が介入しない場合には、自賠責保険基準もしくは任意保険基準により算定することがほとんどです。
今回のケースに当てはめると、被害者は後遺障害として併合第11級と認定されており、自賠責保険基準の後遺症慰謝料は150万円ですが、裁判基準の後遺症慰謝料は420万円となり、270万円もの差があります。
しかし、このように、慰謝料を算定する基準自体に違いがあることは、広く知られていないのが実情です。
当事務所では、随時、被害者からのご相談を承っております。
保険会社から示談金が提示された場合には、ご捺印される前に、当事務所までご連絡下さい。
示談金の増額が見込まれるかどうか、弁護士からアドバイスさせて頂きます。