2 14級9号 後遺障害慰謝料が0円から139万円に増額し示談解決
後遺障害等級後遺障害別等級14級9号 :頸椎捻挫(ムチウチ)・腰椎捻挫 、30代男性、会社員
神経症状
事故前年の現実収入が平均賃金を下回っていたものの、転職予定先の会社の収入が確認できる資料等を元に交渉した結果、平均賃金にて逸失利益を算出することができました。


保険会社提示額 | 180 万円 |
増加額 | 160 万円 |
相談内容
自動車運転中の交通事故。対向方向から直進進行してきた加害車両が路外へ出るため右折し、被害車両が加害車両の左側面に衝突。過失割合は、被害者10%・相手方90%(基本過失割合)の事案です。
幣事務所にご来所された被害者の方です。
被害者の方は、神経症状により第14級9号が認定され、保険会社から既に賠償金の提示を受けていました。その金額は、総額約180万円と低く、特に後遺障害逸失利益は0円という内容でした。
※後遺障害逸失利益とは、事故後に後遺障害が残った場合に、労働能力の減少によって将来発生すると認められる収入の減少のことをいいます。
ご相談を受けた際に、被害者の方にも後遺障害逸失利益が認められることを説明し、正式に受任して賠償請求に着手しました。
後遺障害逸失利益の問題
保険会社は、平均賃金の金額を下回る事故前年の現実収入を基礎収入として逸失利益を提示しました。
弁護士の主張
※後遺障害逸失利益は、一般的に、「基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間」という計算式により算出されます。
基礎収入については、原則として事故前の現実収入が基礎とされますが、いわゆる「三庁共同提言」の中で、被害者の方が若年である場合(おおむね30代未満)や将来的に平均賃金程度の収入を得られる蓋然性がある場合には平均賃金を基礎とするとされています。
今回の被害者の方は30代のため、平均賃金を基礎収入とするには、被害者が平均賃金程度の収入を得られる蓋然性があることを立証する必要がありました。
さて、今回のケースでは、被害者の方は、当時勤務されていた会社から別の会社へ転職しようとしており、転職予定先の会社の収入は、平均賃金と同程度という事情がありました。しかし、その矢先に今回の事故に遭ってしまい、その結果、転職時期が先延ばしになってしまったとのことでした。そこで、当方にて、転職後の収入が確認できる資料等を準備し、それら資料等をもとに、再度保険会社に対して、事故前年の現実収入ではなく平均賃金を基礎収入とすべきであると交渉しました。
その結果、保険会社も今回の被害者の方には平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があったと判断し、平均賃金を基礎収入として逸失利益を計算して本件は解決となりました。
後遺障害逸失利益の算定にあたり、当方は、基礎収入として、平成23年賃金センサス、男性、大学・大学院卒、全年齢平均を主張しました。
逸失利益=基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間 =6,460,200円×5%×4.3295(ライプニッツ係数(5年)) =1,398,472円
示談内容
受任前の保険会社の提示は、第14級9号を前提としており、今後支払額は約140万円でした。
その後、第12級13号が認定された後の保険会社の提示は、次のとおり、裁判基準と比較して不十分な金額でした。
受任前保険会社提示額 受領総額 約180万円
⇓
解決額 受領総額 約340万円
内訳(抜粋)
後遺症逸失利益 0円 → 139万8472円
相談から解決までの期間
約2ヶ月(任意交渉による解決)


今回のケースでは、30代の被害者の方について、事故前年の現実収入が平均賃金を下回っていたものの、転職予定先の会社の収入が確認できる資料等を元に交渉した結果、平均賃金にて逸失利益を算出することができた点で、良い解決ができたと思います。
○○さん、できるだけ早く症状を改善させて、万全な状態で仕事に励んでください。応援しております。